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ゴミ屋敷の退去費用は?原状回復費用と安く抑える5つの方法を解説

ゴミ屋敷の退去費用は?原状回復費用と安く抑える5つの方法を解説
著者 坂本 貴志

「ゴミ屋敷から退去するのってすごくお金がかかる?」
「費用が支払えなくなったらどうしよう…」
「業者に高額請求されないか心配…」

とお悩みではありませんか?

ゴミ屋敷になってしまった部屋から退去するには、通常より時間も費用もかかるので、不安に感じてしまうのも無理はありません。

しかし、不安を放置しても問題は解決されないどころか、退去の日程はどんどん近づいてきます。退去に向けてゴミ屋敷になった部屋を片付けるために、まずはきれいにするところから始めなければなりません。

本記事では、退去までにかかる費用の内容・金額などを具体的に紹介します。また、費用を安く抑える方法や、実際に退去するまでの手順も解説します。

ゴミ屋敷から次の住居へ転居して新たな生活を始めるために、ぜひご覧ください。

この記事を読んで分かること

  • ゴミ屋敷からの退去にかかる費用の内訳
  • 退去・原状回復費用が高額になる事例
  • 退去費用を安く抑える方法

ゴミ屋敷からの退去にかかる費用の内訳

ゴミ屋敷からの退去にかかる費用の内訳

ゴミ屋敷から退去するにあたってかかる費用は、大きく分けて以下の2種類に分けられます。

原状回復の費用 1.5万円~
片付けの費用 4.3万~50万円ほど

ひとつずつ見ていきましょう。

原状回復の費用は1.5万円〜

原状回復の費用があらかじめ支払った敷金を上回った場合、追加料金がかかります。例えば、床が腐っていたり、壁にカビが発生したりしてしまった場合などです。

原状回復の費用は修繕が必要な箇所によって異なるので、費用相場を特定するのは難しいです。参考までに、一般的な原状回復のために支払う費用は、ワンルーム〜1LDKであれば1.5〜3万円ほどです。

間取り 原状回復費用
ワンルーム・1K 15,000~30,000円
1DK・1LDK 20,000~40,000円
2DK・2LDK 30,000~50,000円
3DK・3LDK 50,000~80,000円
4LDK 70,000円~

実際の退去の際は、原状回復費用は敷金と相殺されます。

ただし、上記の表はあくまで一般的な原状回復費用なので、ゴミ屋敷の場合はより高額になる可能性があることは理解しておきましょう。

片付けの費用は4.3万~50.0万円ほど

ゴミ屋敷から退去する場合はゴミの片付けや、清掃などの作業が必要です。ミ屋敷の片付けを専門業者に依頼する場合にかかる費用は、間取りやゴミの量によって4.3万〜50.0万円と、大きくバラつきがあります

広い部屋であるほどゴミの量が多く、作業量も増える傾向にあるため、高額になりやすいです。

しかし、間取りが狭くてもゴミの量が多ければ搬出や分別作業に時間がかかり、結果として費用は高くなる傾向にあります。ゴミ屋敷清掃にかかる費用相場は、以下の通りです。

部屋の間取り 作業者人数 料金目安(税込)
1K・1R 1人~ 43,000円~
1LDK 1人~ 50,000円~
2LDK 2人~ 135,000円~
3LDK 3人~ 185,000円~
4LDK以上 4人~ 244,000円~

ゴミ屋敷によっては、居住人が孤独死や自殺をしたために、片付けとともに特殊清掃も行わなければならないケースもあるでしょう。特殊清掃とは事件・事故・孤独死など、遺体の腐敗などによりダメージを受けた室内の原状回復を行う清掃のことです。

特殊清掃を含む場合の費用相場について、以下の表にまとめてみました。

間取り 料金相場
1R/1K 7万~30万円
1LDK~3LDK 13万~50万円
4LDK以上 20万~60万円

ゴミ屋敷の片付け費用について詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

ゴミ屋敷から退去するときの原状回復の内容と費用

ゴミ屋敷から退去するときの原状回復の内容と費用

ゴミ屋敷から退去する場合の原状回復の内容には、さまざまな種類があります。下記の表にて、原状回復の内容とかかる費用目安についてまとめてみました。 

内容 費用
カーペットの張替え 8,000〜10,000円 / 枚
フローリングの張替え 80,000〜150,000円
壁紙の部分修繕 800〜1,000円 / ㎡
壁紙を全面修繕 40,000〜65,000円 / 6畳
キッチンのクリーニング 15,000~25,000円
ハウスクリーニング ワンルーム・1K:20,000〜30,000円
1DK、1LDK:25,000~40,000円
4LDK:65,000円~

とくに床や壁紙の張替えで全面的な修繕が必要な場合には、費用が高額になるケースがあります。

また、担当する業者によってかかる費用は大きく異なる場合もあるので、複数社から見積もりを取ることが大切です。

ゴミ屋敷の退去・原状回復費用が高額になる事例

ゴミ屋敷の退去・原状回復費用が高額になる事例

ゴミ屋敷の退去や原状回復にかかる費用が高額になるケースとして、以下のような例が挙げられます。

  • 壁紙にタバコの臭いやヤニがついている
  • カビやシミが広がっている
  • 床や壁に大きなへこみや傷がある

上記のようなケースでは、壁紙やフローリングなどを全面的に張替える作業が必要になるため、費用が高額になります。壁紙や床は自分ではどうしようもできない部分はあるものの、少しでも安く済ませたい方は、できるだけ汚れを落としてから退去しましょう。

ゴミ屋敷の片付けで高額になるケースについて詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

ゴミ屋敷の退去費用を安く抑える5つの方法

ゴミ屋敷の退去費用を安く抑える5つの方法

ゴミ屋敷になった物件からの退去費用が高くなったときは、以下の方法を取りましょう。

  1. 誠意をもって大家に交渉する
  2. ガイドラインに沿って原状回復費用を支払う
  3. 火災保険が活用できるか確認する
  4. ゴミ回収費用が安い業者を見つける
  5. 自身でできるだけ清掃を行う 

本来の請求額よりも安く抑えられる可能性があるので、ぜひご覧ください。

誠意をもって大家に交渉する

退去費用を安くできないか、大家に交渉してみましょう。ほとんどの場合、退去費用は大家の裁量で決定されるためです。

大家も人である以上、誠意を持って謝罪の意思を伝えたうえで交渉の場に持ち込めば、安くしてくれる可能性があります。修繕箇所に対してどのぐらいの費用がかかるのか聞いて、妥協点を見出すことが重要です。

ただし、ゴミ屋敷にしてしまったのは自分の責任である以上、交渉が通らなかった場合は素直に支払うようにしてください。

ガイドラインに沿って原状回復費用を支払う

国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインのルールに沿って、原状回復費用を支払うようにしましょう。業者によっては修繕する必要がない箇所に対して請求してくるケースがあるので、注意が必要です。

ガイドラインの内容を、以下にまとめてみました。

  • 賃借人の故意・過失等による劣化の場合は借主負担
  • 原状回復にかかる費用は敷金から精算
  • 借主の過失がある場合でも経年劣化が考慮される
  • クリーニング特約がある場合はその分の費用負担が必要

とくに経年劣化と判断される場合は、借主が支払わなくてもよい可能性もあります。余計な原状回復費用を支払うことがないように、ガイドラインの内容と修繕費の内訳はしっかり把握しておきましょう。

火災保険が活用できるか確認する

火災保険は災害などによって被った損害だけでなく、部屋に損傷を与えてしまったときの修繕にも適用できる場合があります。

床や壁紙の破損などにも適用されます。

ただし、火災保険は入居中の居住者を対象とした保険であることから、退去後は請求できなくなる点には注意が必要です。また、火災保険には請求期限が設けられているので、見つけ次第、速やかに手続きを行わなければなりません。

居住期間中に修繕が必要な箇所を自分で見つけ、保険会社に請求するようにしましょう。

ゴミ回収費用が安い業者を見つける

ゴミ回収を業者に依頼する場合は、費用が安いところを探すことも有効です。ゴミ屋敷清掃にかかる費用には相場があるものの、実際に請求される金額は業者によって大きく異なります。

依頼する業者を変えるだけで数万円単位の差があることも、少なくありません。面倒がらずに、見積もりは複数の業者から取ることが大切です。

自身でできるだけ清掃を行う

自分でできる範囲で清掃を行えば、業者の作業時間短縮につながるので、退去時にかかる費用を抑えられます。とくにゴミ屋敷ではカビや害虫が発生しやすいこともあり、部屋の清掃には多額の費用がかかることが予想されます。

また、ゴミの片付けを自分で進めることも効果的です。自治体のルールに沿って処分すれば、業者に依頼するよりも費用を安く抑えられます。

ゴミ屋敷の清掃について詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

ゴミ屋敷を原状回復して退去するまでの5つの手順

ゴミ屋敷を原状回復して退去するまでの5つの手順

原状回復から退去までの手順を知っておけば、初めての引越しでもスムーズに作業を進められます。具体的な手順は次の5ステップです。

  1. ゴミ屋敷を清掃してくれる業者を選ぶ
  2. 見積もりをとる
  3. 業者にゴミ屋敷を片付けてもらい原状回復を行う
  4. 賃貸を退去する
  5. 退去後1ヵ月以内に費用が決まる

順番に見ていきましょう。

ゴミ屋敷を清掃してくれる業者を選ぶ

ゴミ屋敷の片付け・清掃をしてくれる業者を選定します。

業者選びにあたって確認すべきことは、自治体から「一般廃棄物収集運搬業許可」を受けていることです。許可がない業者に依頼すると高額な費用の請求や、不法投棄をされる恐れがあります。

また、ネットなどで口コミを調査することも、安全な業者を選定する有効な方法です。悪徳業者に引っかかることがないように、念入りに調べるようにしましょう。

見積もりをとる

自宅に業者を呼び、ゴミの搬出や清掃にかかる費用の見積もりを取ってもらいます。ゴミの量を確認し、必要な作業内容などを計画してもらうことで、当日に行う作業の全体像や費用を把握できます。

見積もりは複数の業者から取るようにしましょう。とくにゴミ屋敷の片付けの場合、業者によって見積もり額は大きく異なります。

見積もりを複数社から取ることで料金相場がわかり、ぼったくり業者を見分けられるようになります。

業者にゴミ屋敷を片付けてもらい原状回復を行う

ゴミ屋敷の片付けを不用品回収業者に依頼し、実際に清掃してもらいます。業者に依頼すればすべて行ってくれますが、ゴミを処分する際に必要なものまで持っていかれないように、立ち合いは必要です。

賃貸を退去する

大家にお返しできる状態になったら引越し作業を行い、必要な手続きを経て賃貸から退去しましょう。

ゴミ屋敷だった部屋の原状回復が終わっていれば、普通の引越しと変わりません。必要なものを梱包し、新居へ運び出しましょう。

退去の際は大家に立ち会いをしてもらうことになるので、修繕が必要な場合はその場で教えてもらえることもあります。

退去後1ヵ月以内に費用が決まる 

退去後1ヵ月以内に、大家から退去費用が請求されます。請求された金額を確認し、期限までに支払うようにしてください。

想定よりも高額になった場合は明細を確認したうえで、大家と交渉するようにしましょう。心当たりのない修繕項目が含まれている場合は、減額してもらえる可能性があります。

まとめ:ゴミ屋敷の退去には原状回復費用と片付け費用がかかる!片付けは業者に依頼すると安心

まとめ:ゴミ屋敷の退去には原状回復費用と片付け費用がかかる!片付けは業者に依頼すると安心

ゴミ屋敷になった部屋から退去する際にかかる費用は、間取りや処分するゴミの量によって異なります。また、壁や床が損傷している場合は、費用がより高くなる傾向にあります。

あまりにも高額な場合は大家と交渉したり、安い業者を探したりして、退去費用を抑えましょう。

ゴミ屋敷になった部屋から退去するまでの手順は、以下の通りです。

  1. ゴミ屋敷の清掃をしてくれる業者を選ぶ
  2. 見積もりを取る
  3. 業者にゴミ屋敷の片付けを依頼し、原状回復を行う
  4. 賃貸を退去する
  5. 退去後1ヵ月以内に費用が決まる

ゴミ屋敷の片付けを依頼する業者選びに迷われている方は、不用品回収相談所へご相談ください。自治体からの許可を取得している業者のみ加盟しているので、安心してゴミ屋敷の片付けを依頼できます

ゴミ屋敷の片付けに関して、困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

   
この記事の著者
坂本 貴志
坂本 貴志
一般廃棄物実務管理者
坂本 貴志
不用品回収相談所の代表を務め、廃棄物業界に15年従事しており、不用品回収遺品整理ゴミ屋敷清掃引っ越しに伴う粗大ごみ回収・処分サービスのエキスパート。一般廃棄物収集運搬業の許可業者のみを紹介する不用品回収のマッチングサイト「不用品回収相談所」を全国展開し、 業界の健全化をビジョンに掲げて事業を運営している。豊富な経験により、全国の不用品回収の料金遺品整理の料金ゴミ屋敷清掃の料金も知り尽くし、業界団体の講師や廃棄物業者へのコンサルティングなども務めている。
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